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掃除したはずなのに、翌朝ベランダを見るとまた黒いフンが落ちている。
一度だけなら鳥やヤモリなど別の生き物も考えられますが、毎朝ほぼ同じ場所にフンが増えているのであれば、コウモリが建物を利用している可能性があります。
このとき、ベランダの床ばかり探しても原因が見つからないことがあります。
確認したいのは、フンが落ちている場所の「真上」です。
コウモリが軒天や外壁の隙間、換気口周辺などを出入口や休息場所として使っていると、その直下にフンが落ち続けることがあります。
コウモリそのものを見ていなくても、フンの位置や増え方、建物の形状を組み合わせることで、侵入口をある程度絞り込めるケースがあります。
ベランダにコウモリらしいフンが落ちている場合、まず確認したいのは次の場所です。
ポイントは、建物全体を何となく眺めるのではなく、「フンが多い場所から垂直方向にたどる」ことです。
例えばベランダの右端だけに毎朝フンが集中しているなら、まずその真上の軒天や外壁を見る。壁際に一直線に落ちているなら、その上にある外壁設備や軒の取り合い部分を確認する、といった具合です。
これだけでも、調べる範囲はかなり狭くなります。
住宅周辺で見られるコウモリは夜間に活動し、明るい時間帯には建物の隙間などに潜んで休んでいることがあります。
そのため、建物をねぐらや一時的な休息場所として利用していると、
という状態が繰り返されることがあります。
結果として、住んでいる人から見ると「昨日掃除したのに、朝になったらまた同じ場所に落ちている」という状態になります。
特に注意したいのは、次のような落ち方です。
こうした場合は、単にコウモリが上空を飛んでいて偶然フンを落としたというより、その上部を継続的に利用している可能性を考えたほうがよいでしょう。
最初に見たいのが、屋根の裏側にあたる軒天と外壁の境目です。
遠目にはぴったり付いているように見えても、端部や接合部分にわずかな隙間が生じている場合があります。
特に、フンが外壁沿いに落ちている場合は、その真上にある軒天との取り合い部分を確認してください。
「これくらいの隙間なら入れないだろう」と思える場所でも、奥に空間が続いていることがあります。見えている開口部の大きさだけで判断しないほうが安全です。
軒天材そのものが浮いていたり、端部が外れていたりする場所も侵入口候補です。
築年数が経過した建物では、雨風や経年劣化によって固定部分が緩み、以前はなかった隙間ができることがあります。
ベランダの一部分だけにフンが集中している場合、その真上だけ軒天の状態が違わないか比べてみてください。
外壁にある換気口も確認したい場所です。
見るのは換気口の穴だけではありません。
なども見ます。
外から見たカバーが正常でも、その裏側や周辺に隙間が生じている場合があります。
意外に見落としやすいのが、シャッターボックスや雨戸の戸袋です。
内部は暗く、外から構造が見えにくいため、「外壁にも軒天にも穴が見当たらない」というときの確認ポイントになります。
フンが窓のすぐ外側やシャッターの近くに集中しているなら、その上部も確認してみましょう。
エアコンの配管、電気ケーブル、給湯設備などが外壁を通っている場所にも隙間ができることがあります。
施工時に充填されていたパテやシーリング材が劣化すると、外壁との間に空間が生じるためです。
ただし、穴があるからといってすべてコウモリの侵入口とは限りません。フンの落下位置や周辺の汚れなどと合わせて判断します。
ベランダのさらに上に屋根がある住宅では、屋根材の端部や外壁との接合部分にも目を向けます。
2階以上になると地上からは細かな隙間まで確認しにくいため、無理に脚立や屋根へ上る必要はありません。
スマートフォンのズームや双眼鏡を使い、地上やベランダの安全な場所から見るだけでも十分な手掛かりになります。
「コウモリを見たことがないから、違うのでは?」と思う方もいるでしょう。
ただ、日中は建物の隙間に隠れていることがあるため、姿を一度も見ないままフンだけが増えていくケースもあります。
次のような痕跡が重なっていないか確認してみてください。
このうち一つだけで断定するのではなく、複数の痕跡が同じ場所に集中しているかを見るのがポイントです。
ベランダに黒いフンがあるからといって、必ずコウモリとは限りません。
ネズミやヤモリなど、別の生き物の可能性もあります。
コウモリのフンは一般に黒から褐色で細長く見えることがありますが、大きさや形には個体差があり、見た目だけでの断定は難しいものです。
ヤモリのフンでは白っぽい部分が付いていることがあります。一方、ネズミの場合は床面や物陰など、移動経路に沿ってフンが見つかる場合があります。
見分けるときは、フンそのものだけでなく、
まで確認したほうが判断しやすくなります。
フンを指でつぶして種類を確かめるような方法はおすすめしません。衛生面を考え、直接触れずに位置・形・周辺状況を観察してください。
一度の確認で侵入口が見つからないときは、フンの位置を記録してみてください。
難しいことをする必要はありません。
朝、掃除する前にスマートフォンで1枚撮影し、そのあと清掃する。これを数日続けるだけです。
写真を見比べると、
といった傾向が見えてくることがあります。
毎回同じ場所なのであれば、その垂直方向にある建物の部材を重点的に確認します。
建物全体の隙間を片っ端から探すより、こちらのほうが侵入口候補を絞りやすくなります。
侵入口候補が見つかったら、夕方に少し離れた場所から観察してみる方法もあります。
出入口として使われていれば、暗くなるころに隙間から飛び出す様子を確認できることがあります。
このとき、真下に立って軒天を見上げ続けるより、建物全体を見渡せる位置から観察したほうが動きを追いやすくなります。
スマートフォンで動画を撮影しておくと、「どの隙間から出たのか」を後から確認するのにも役立ちます。
ただし、夕方に確認できなかったからといって、すぐに「コウモリはいない」とは判断できません。
天候や気温、利用状況によって動きが見えにくい日もあるためです。
ここは特に注意が必要です。
フンの真上に怪しい隙間を見つけると、「ここを塞げば終わり」と考えたくなりますが、内部にコウモリが残った状態で塞ぐのは避けてください。
閉じ込めてしまうと、
可能性があります。
また、時期や生息状況によっては、自力で十分に飛べない幼獣が内部に残っていることも考えられます。
そのため、「穴を見つけた=その場でコーキング」という対応はおすすめできません。
もう一つ見落とされやすいのが、出入口の数です。
フンの真上に隙間を一つ発見しても、そこだけ塞げば再発しないとは限りません。
同じ軒天の反対側、屋根との境目、別の換気部材などに、似た大きさの隙間が残っている場合があります。
一つの場所から追い出しても、すぐ近くに入れる場所が残っていれば、再び建物を利用される可能性があります。
そのため封鎖するときは、現在使われている侵入口だけでなく、周辺にある再侵入可能な隙間まで確認することが大切です。
コウモリを建物内で見つけても、自分で捕まえたり殺傷したりするのは避けてください。
コウモリを含む野生鳥獣は鳥獣保護管理法の対象となっており、原則として許可なく捕獲・殺傷することはできません。
環境省も、鳥獣保護管理法では鳥獣の捕獲・殺傷は原則禁止であり、被害防止など一定の目的で捕獲する場合には許可が必要になると案内しています。
大阪市でも、一部の例外となるネズミ類などを除き、野生鳥獣を許可なく捕獲することは原則禁止と案内されています。
追い出しや侵入口封鎖を行う場合も、「捕まえる」のではなく、生息状況を確認したうえで適切な方法を選ぶ必要があります。
原因調査と並行して、落ちているフンの扱いにも注意してください。
少量であっても素手では触らず、手袋やマスクを着用して処理します。
乾燥したフンをほうきで強く掃くと粉じんが舞いやすいため、勢いよく掃き上げるのも避けたほうがよいでしょう。
また、「何のフンか確認したい」という理由で手に取ったり、つぶしたりする必要はありません。
フンが大量に堆積している、室外機の裏や狭い場所まで入り込んでいる、屋根裏にも大量にあるといった場合は、無理に自分だけで清掃しないほうが安全です。
ベランダのフンだけを毎日掃除しても、建物を使われ続けている限り同じ状態が続きます。
根本的に対策する場合は、概ね次の流れで考えます。
順番を間違えて、最初に穴を塞いでしまわないことがポイントです。
ベランダから安全に見える軒天や外壁であれば、目視やスマートフォン撮影で確認できます。
一方、次のような場合は無理をしないでください。
高所での確認は、コウモリ被害そのものより転落事故のほうが大きな危険になることがあります。
見えない場所まで無理に自分で確認する必要はありません。
可能性はありますが、数だけでは判断できません。重要なのは、毎回ほぼ同じ場所に落ちているか、その真上に軒天や換気口、外壁の隙間などがあるかです。数日記録して位置が固定されているなら、上部を重点的に確認してみてください。
あります。日中は建物の隙間に隠れていることがあるため、住人が姿を見ないままフンや物音で気付くケースもあります。夕方に少し離れた場所から軒や屋根周辺を観察すると、出入りを確認できる場合があります。
ベランダにフンがあるだけで室内侵入を意味するわけではありません。ただし、侵入口の奥が壁内や屋根裏につながっている場合もあります。天井裏の物音など別の痕跡があるなら、建物内部まで確認したほうがよいでしょう。
おすすめできません。すべての個体が外へ出ているとは限らず、内部に個体や幼獣が残っている可能性もあります。また、別の出入口を利用している場合もあるため、生息状況を確認してから封鎖する必要があります。
一時的にはきれいになりますが、コウモリが同じ場所を利用し続けていれば再び落ちます。毎朝フンが増える状態が続いているなら、清掃だけでなく侵入口の調査まで進めたほうが根本解決につながります。
毎朝ベランダに黒いフンが落ちていると、どうしても床ばかり気になります。
しかし、同じ場所に繰り返しフンが落ちているのであれば、見るべき場所はその上です。
軒天、外壁の隙間、換気口、シャッターボックス、配管周辺などを「フンの落下位置から上へたどる」ように確認してください。
さらに数日間フンの位置を記録し、夕方に建物を少し離れた位置から観察すると、侵入口を絞り込みやすくなります。
ただし、侵入口らしい場所を見つけても、内部確認をせずすぐ塞ぐのは避けましょう。
コウモリ対策は、調査→追い出し→内部確認→封鎖の順番が基本です。
フンが毎日増えている、侵入口が高所にある、屋根裏や壁内まで入り込んでいる可能性がある場合は、無理に自分で確認せず、害獣駆除業者による調査も検討してください。