COLUMNコラム

夜になると屋根を動物が歩く音がする|ハクビシンを疑う足跡と侵入経路

2026.10.01

害獣・害虫の被害でお困りの方は、お電話またはお問い合わせフォームからご相談ください。

夜になると屋根を動物が歩く音がする|ハクビシンを疑う足跡と侵入経路

夜になると屋根を動物が歩くようなドタドタ音がする場合、ハクビシンが庭木や電線、塀、物置などを使って屋根へ上がっている可能性があります。5本指の足跡やため糞、軒天・戸袋などの侵入口、屋根までの移動経路を安全に確認する方法を解説します。

夜になると、屋根の上から「ドタドタ」「トントン」と何かが歩く音がする。

しばらく屋根の上を移動したあと、軒先付近で音が止まり、その後は天井裏から物音が聞こえる。

このような場合、候補のひとつになるのがハクビシンです。

ハクビシンは夜行性で木登りが得意です。東京都環境局では、柱に登ったり、電線を伝って移動したりすることがあり、家屋や屋根裏を休息場所として利用すると案内しています。

ただし、屋根で音がしたからといって、すぐにハクビシンと決めつけることはできません。

アライグマやネコなど、別の動物が屋根に上がることもあります。

そこで確認したいのが、「屋根のどこにいるか」だけではなく、「どうやって屋根まで来たのか」です。

庭木、電線、塀、物置、カーポート、ベランダなどをたどっていくと、屋根までの移動経路や侵入口を絞り込めることがあります。

先に結論|屋根の足音は「地面から屋根まで」を調べる

夜になると屋根を動物が歩く音がする場合は、いきなり屋根へ上って確認する必要はありません。

まず地上から、次の順番で見ていきます。

  1. 庭木が屋根やベランダへ近づいていないか
  2. 塀・物置・カーポートなどが足場になっていないか
  3. 電線や引込線が建物近くを通っていないか
  4. 雨樋・ベランダ周辺に足跡やフンがないか
  5. 軒天・戸袋・換気口などに隙間がないか
  6. 屋根上の音が、その後天井裏へ移動していないか

特に、屋根上の足音と天井裏の物音が続けて聞こえる場合は、屋根までの移動経路だけでなく、建物内部へ入る侵入口まで確認したほうがよいでしょう。

なぜハクビシンは住宅の屋根に上がるのか

ハクビシンは地面だけを移動する動物ではありません。

東京都環境局は、ハクビシンについて、木登りが得意で柱を登り、電線を伝って移動すると説明しています。

また、家屋や寺社などの屋根裏を休息場所として利用することがあります。

そのため住宅では、

地面 → 庭木や塀 → カーポートや庇 → 屋根 → 軒下などの侵入口

というように、複数の場所を経由して建物へ近づいていることがあります。

「屋根裏に穴があるか」だけを調べても、屋根へ近づく経路が残っていれば、別の場所を探して繰り返し接近される可能性があります。

最初に確認したいのは屋根へ伸びている庭木

屋根の足音について相談するとき、まず確認してほしいのが庭木です。

板橋区も、ハクビシンが樹木や電線を伝って屋根裏へ侵入する場合があるとして、屋根へ登れるような庭木の枝を剪定するよう案内しています。

特に確認したいのは、枝そのものが屋根に触れている場合だけではありません。

  • 枝先が屋根や雨樋のすぐ近くまで伸びている
  • 2階ベランダや庇へ枝が近づいている
  • 木からカーポートへ移れそうになっている
  • 塀や物置と庭木が連続して配置されている
  • 果樹が住宅のすぐそばにある

このような状態も確認してください。

ハクビシンは果実を好むため、柿、ビワ、ブドウなどの果樹がある住宅では、庭木が「屋根への道」になるだけでなく、エサを求めて近づくきっかけになることもあります。

電線を伝って屋根へ近づくこともある

庭木に問題が見当たらない場合は、電線と建物の位置関係も見てください。

東京都環境局では、ハクビシンについて「電線を伝い歩きする」と案内しています。

そのため、屋根やベランダ近くに電線・引込線が通っている住宅では、地面から直接屋根へ登っているとは限りません。

夜に屋根で物音がする時間帯に、安全な場所から電線付近を見ていると、動物が移動する姿を確認できる場合もあります。

ただし、電線は非常に危険です。

自分で電線へネット、板、忌避器具などを取り付けたり、電線付近で脚立を使ったりしないでください。

庭木が電線に接触している場合も、無理に自分で剪定せず、電力会社や造園業者などへ相談してください。

塀・物置・カーポートが中継地点になっていないか

見落としやすいのが、建物周辺にある構造物です。

例えば、地面から屋根まで一気に登らなくても、

塀 → 物置 → カーポート → ベランダ → 屋根

のようにつながっていれば、複数の場所を経由して高い位置まで移動できることがあります。

室外機の架台や屋外収納、隣接する建物なども含め、動物の目線で「次の場所へ移れそうか」を見ていくのがポイントです。

侵入口だけを一点で探すより、地面から屋根まで線でつなげて考えると原因が見つかりやすくなります。

雨樋は「周辺」を確認する

屋根の足音がすると、「ハクビシンが雨樋を登ったのでは?」と考える方もいます。

ただ、今回確認した公的な一次情報では、ハクビシンが雨樋そのものを主要な登攀経路として利用すると明確に示した資料は確認できませんでした。

そのため、「ハクビシンは必ず雨樋を登る」と決めつけないほうがよいでしょう。

一方で、雨樋周辺には庭木、塀、外壁、軒、ベランダなどが集まっているため、屋根への移動経路を調べる場所としては重要です。

雨樋や竪樋の周囲に、泥の付いた足跡、爪のような痕跡、黒ずみ、まとまったフンなどがないか確認してください。

ハクビシンを疑うなら「5本指の足跡」を探す

ハクビシンを判断する手掛かりのひとつが足跡です。

東京都のアライグマ・ハクビシンに関する資料でも、建物や地面に残る5本指の足跡が侵入確認のポイントとして挙げられています。

ただし、5本指だからといって必ずハクビシンとは限りません。

アライグマも5本指です。

東京都の資料では、ハクビシンは5本指で爪跡が比較的不明瞭なのに対し、アライグマは爪跡が目立ちやすいとされています。

ネコの場合は通常、足跡では4本の指が目立ちます。

とはいえ、屋根材や乾いたコンクリートでは、きれいな足跡が残らないことも珍しくありません。

足跡だけで種類を決めるのではなく、体型、尾、フン、音、移動経路などと合わせて判断します。

屋根に上がらなくても足跡は探せる

足跡を確認するために屋根へ上る必要はありません。

雨の後などは泥が付きやすくなるため、地上から確認できる場所にも足跡が残ることがあります。

例えば、ベランダ、物置、カーポート、塀の上、庭木の根元、軒下、室外機周辺などです。

足跡らしいものを見つけたら、掃除する前にスマートフォンで撮影してください。

大きさが分かるよう、触れない位置に定規などを置いて撮影しておくと、専門業者へ相談するときにも役立ちます。

同じ場所にフンがたまっているなら「ため糞」も確認する

ハクビシンには、同じ場所で繰り返し排泄する「ため糞」の習性があります。

横浜市もハクビシンの特徴として、同じ場所で繰り返しフンをする習性があると案内しています。

ベランダの一角、雨樋周辺、物置の上、屋根の低い場所、天井裏などにフンがまとまっている場合は、判断材料のひとつになります。

また、東京都もアライグマ・ハクビシンの注意サインとして、雨どいやベランダの一角にフンがまとまっているケースを挙げています。

ただし、高所にあるフンを確認するために屋根へ上るのは危険です。

地上からスマートフォンのズームや双眼鏡を使って確認してください。

屋根へ上がった後は、どこから屋根裏へ入る?

屋根へ上がるルートが見えてきたら、次は建物内部への侵入口を確認します。

東京都環境局によると、ハクビシンは8cm四方程度の隙間にも入り込むとされています。

「こんな小さな隙間からは入らないだろう」と見過ごさないことが大切です。

軒下・軒天

まず確認したいのが、軒下や軒天です。

軒天材が浮いている、端部が外れている、換気部材が破損しているといった場所があれば確認します。

穴の周囲だけ黒ずんでいたり、毛のようなものが付着していたりする場合も、出入りしているかどうかを判断する材料になります。

雨戸の戸袋

普段あまり使わない雨戸の戸袋も確認ポイントです。

横浜市は、屋根裏などへ野生動物が侵入した際に確認する場所として、雨戸の戸袋の底を挙げています。

底板の劣化や破損は外から気付きにくいため、古い住宅では特に注意してください。

屋根と屋根が重なる部分

複雑な屋根形状の住宅や増築した住宅では、屋根同士の取り合い部分に空間ができていることがあります。

横浜市も、屋根と屋根が重なっている空間を確認場所として挙げています。

屋根上を歩く音が特定の場所で止まり、その直後から天井裏で音がする場合には、その周辺に侵入口がないか調べる価値があります。

増築部分の接続部

増築した住宅では、古い建物と新しい建物の接合部に隙間が残ることがあります。

外から見ると問題がないように見えても、屋根や壁の内部で空間につながっている場合があります。

「ドタドタ音」だけでハクビシンと判断しない

ハクビシンはネズミなどと比べて体が大きいため、屋根や天井裏を動くと大きな足音に聞こえることがあります。

東京都も、アライグマ・ハクビシンの侵入を疑うサインとして「屋根裏で大きな音がする」ことを挙げています。

ただし、音の大きさは建物によってかなり変わります。

金属屋根や薄い天井材では、小さな動物の動きでも大きく響くことがあります。

そのため、

  • 夜間に音が集中している
  • 屋根上から天井裏へ音が移動する
  • 5本指の足跡がある
  • 同じ場所にフンがたまっている
  • 庭木や電線から屋根へ移れそうになっている

といった複数の痕跡を組み合わせて判断してください。

毎晩音がするなら記録してみる

侵入経路を調べるときは、「夜中に音がした」だけで終わらせず、場所と時間を記録しておくと役立ちます。

例えば、

「21時ごろ、庭木側の屋根で音」
「23時ごろ、寝室上の天井から物音」
「翌朝4時ごろ、軒先付近で再び音」

というように残しておきます。

数日記録すると、毎回似た場所から屋根へ上がっている、特定の軒先で音が消える、といった傾向が見えることがあります。

可能であれば、安全な位置から動画も撮影しておきます。

夕方から夜に少し離れた場所から観察する

ハクビシンは夜行性です。

屋根へ上がる経路が疑われる場合は、夕方から夜にかけて、安全な場所から庭木や屋根周辺を観察すると姿を確認できることがあります。

ハクビシンは、細長い体、長い尾、鼻から額にかけての白い筋が特徴です。

ただし、暗い場所で近づいて確認する必要はありません。

スマートフォンのズーム機能などを利用し、離れた場所から記録してください。

やってはいけないこと|音がしたから屋根へ上がらない

屋根で音がすると、実際に見に行きたくなるかもしれません。

しかし、屋根へ上って足跡や侵入口を探すのは避けてください。

転落事故の危険だけでなく、古い屋根材や軒天を破損する可能性もあります。

足跡、フン、庭木、塀、カーポートなど、地上からでも確認できる情報はかなりあります。

動物を追い詰めない

屋根や庭でハクビシンらしい動物を見つけても、棒で追う、石を投げる、近距離まで近づくといった行為は避けてください。

野生動物を追い詰めると、防御のために予想外の行動を取る可能性があります。

距離を取り、安全な位置から行動を確認してください。

侵入口を見つけても、すぐに塞がない

軒天や屋根周辺に怪しい穴を見つけると、「ここを塞げば終わる」と考えがちです。

しかし、すでに屋根裏へ入り込んでいる場合、内部に動物が残ったまま穴を塞ぐと、別の出口を探して壁内や室内側へ移動する可能性があります。

基本的には、

  1. 動物の種類や活動状況を調べる
  2. 侵入口を特定する
  3. 適切な方法で追い出す、または必要な手続きをしたうえで捕獲する
  4. 内部に残っていないことを確認する
  5. 侵入口を封鎖する

という順番で考えます。

ハクビシンを自己判断で捕獲しない

ハクビシンは野生鳥獣です。

鳥獣保護管理法では、狩猟や許可を受けた場合などを除き、野生鳥獣の捕獲は原則として禁止されています。

自宅の屋根裏に入ったという理由だけで、自己判断で箱わななどを設置して捕まえるのは避けてください。

捕獲が必要な場合は、自治体の担当窓口や専門業者へ確認してください。

現場で見落としやすいのは「侵入口の手前」

ハクビシン調査というと、多くの方が軒天や屋根裏ばかりを見ます。

しかし、侵入口を見つけても、「なぜそこまで来られたのか」が残ったままでは十分とはいえません。

例えば軒天の穴を封鎖しても、すぐ横まで庭木が伸びていて、毎晩屋根へ上がれる状態が残っていれば、別の弱い部分へ近づく可能性があります。

逆に、雨樋から上がっているように見えても、実際には庭木から物置へ移り、カーポートを経由して屋根へ到達している場合も考えられます。

そのため、ハクビシン対策では、「侵入口を塞ぐこと」と「屋根へのアクセスルートを減らすこと」をセットで考えることが重要です。

庭木は何cm離せば大丈夫?

庭木から屋根へのアクセスが疑われる場合、枝の剪定は有効な予防策のひとつです。

ただし、「屋根から何cm離せば必ず侵入できない」といった全国共通の公的基準は確認できません。

距離だけを見るよりも、

  • 枝が屋根や雨樋へ接触していないか
  • 別の枝から庇やカーポートへ移れないか
  • 塀や物置と連続したルートになっていないか

といった、実際の移動経路を見るほうが現実的です。

高木や電線付近の枝を切る場合は危険を伴うため、造園業者などへの依頼を検討してください。

どの段階で害獣駆除業者へ相談したほうがいい?

地上から庭木やベランダを確認する程度であれば、自分でもできます。

一方で、次のような場合は専門業者による調査を検討してください。

  • ほぼ毎晩屋根を歩く音がする
  • 屋根上から天井裏へ音が移動する
  • 天井に尿のような染みがある
  • 同じ場所にフンが大量にたまっている
  • 5本指の足跡や爪跡がある
  • 侵入口が2階以上の軒天や屋根周辺にある
  • ハクビシンなのかアライグマなのか判断できない
  • 内部に子どもがいる可能性がある

特に、高所へ上らなければ確認できない場合は無理をしないでください。

業者へ依頼するときは「侵入口の写真」だけでなく移動経路も確認する

業者へ調査を依頼した場合は、「どこから屋根裏へ入ったのか」だけでなく、どの経路で屋根まで上がったと考えられるのかも確認するとよいでしょう。

庭木、塀、物置、カーポート、電線周辺などの状況まで写真で説明してもらえると、再発防止策を考えやすくなります。

また、侵入口候補が複数ある場合は、どこを封鎖するのか、使用する材料、追い出し方法、内部確認、フン尿の清掃なども確認しておくと安心です。

よくある質問

夜になると屋根からドタドタ音がしたらハクビシンですか?

ハクビシンの可能性はありますが、音だけでは断定できません。アライグマやネコなど別の動物も考えられます。5本指の足跡、ため糞、庭木や電線から屋根へ移れる環境、軒天などの侵入口を合わせて確認してください。

ハクビシンは電線を歩けますか?

はい。東京都環境局は、ハクビシンについて木登りが得意で、柱に登り、電線を伝って歩くと説明しています。

ハクビシンは雨樋を登りますか?

雨樋周辺は重要な確認場所ですが、今回確認した公的な一次情報では、雨樋そのものを主要な登攀経路として利用すると明確に示した情報は確認できませんでした。庭木、塀、物置、カーポートなど周囲の構造物も含めて確認するのが適切です。

ハクビシンの足跡はどんな形ですか?

5本指なのが特徴のひとつです。ただし、アライグマも5本指です。東京都の資料では、ハクビシンは爪跡が比較的不明瞭、アライグマは爪跡が目立ちやすいとされています。足跡だけでなく、フンや体型、移動経路も合わせて判断してください。

ハクビシンを自分で捕まえてもいいですか?

自己判断で捕獲しないでください。鳥獣保護管理法では、狩猟や許可を受けた場合などを除き、野生鳥獣の捕獲は原則として禁止されています。捕獲が必要な場合は、自治体または専門業者へ確認してください。

屋根の穴を見つけたら、その日のうちに塞いでもいいですか?

内部に動物が残っている可能性があるため、その場ですぐ完全封鎖するのはおすすめできません。活動状況を確認し、追い出しや内部確認を行ったうえで封鎖する必要があります。

まとめ|屋根の足音は「屋根へ上がるまで」を確認する

夜になると屋根を動物が歩く音がする場合、ハクビシンは候補のひとつです。

ただし、屋根の音だけで種類を決めることはできません。

まず確認したいのは、庭木、塀、物置、カーポート、電線周辺、雨樋・ベランダなど、地面から屋根へ続く経路です。

そのうえで、5本指の足跡、ため糞、軒天・戸袋・屋根の取り合いなどの侵入口候補を確認します。

重要なのは、「どこから家に入ったか」だけでなく、「どうやってそこまで来たのか」まで見ることです。

屋根へ上がる経路と侵入口の両方を改善することで、再侵入の可能性を減らしやすくなります。

毎晩同じ場所から大きな音がする、屋根から天井裏へ音が移動する、ため糞や天井の染みがある、侵入口が高所にあるといった場合は、屋根へ上って自分で確認せず、害獣駆除業者による調査を検討してください。

「自分で対応できるか分からない」「被害が広がる前に見てほしい」という場合も、お気軽にご相談ください。