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ネズミが電気配線をかじると、ショート・漏電・発熱・火災につながるおそれがあります。
この記事では、ブレーカー・分電盤まわりで見るべきサイン、危険な初期対応、害獣駆除業者と電気工事業者へ相談すべき判断基準を、現場目線で解説します。
天井裏でカリカリ音がする。壁の中からガリガリとかじるような音が聞こえる。分電盤の近くに黒い粒状のフンが落ちている。ブレーカーが以前より落ちやすくなった。
こうした状況が重なると、「ネズミが電気配線をかじっているのでは」と不安になる方は多いはずです。
結論からいうと、ネズミが電気配線や電源コードをかじることはあります。そして、配線の被覆が傷つくと、ショート、漏電、発熱、火災などにつながるおそれがあります。
ただし、ここで大事なのは、すぐに「ネズミ=火事」と決めつけないことです。現場では、まず次のように切り分けます。
つまり、見るべきなのは「ネズミがいるかどうか」だけではありません。ネズミの移動ルートと、配線・分電盤・コンセント・家電裏が交差しているかです。
この記事では、ネズミが電気配線をかじると何が危険なのか、ブレーカー・分電盤まわりで確認すべきサイン、やってはいけない行動、業者へ相談する順番を、実務目線で整理します。
ネズミ被害が疑われると、粘着シートや殺鼠剤を置くことを先に考えがちです。しかし、電気系統に異常が出ている場合は順番が違います。
次の症状がある場合は、ネズミ駆除よりも電気安全を優先してください。
この状態で分電盤を開けたり、ブレーカーを何度も入れ直したり、かじられたコードをテープで補修して使い続けたりするのは危険です。
ネズミが原因かどうかを調べる前に、まず火災・感電・漏電のリスクを避ける必要があります。煙や火花がある場合は、無理に近づかず、安全を確保したうえで消防や電気工事業者へ相談してください。
ネズミ被害と電気トラブルが重なっている場合は、状況によって相談先が変わります。音やフンだけであれば害獣駆除の調査が中心になりますが、焦げ臭さ・煙・火花・ブレーカー異常がある場合は、電気安全を優先する必要があります。
| 状況 | まず相談する先 | 理由 |
|---|---|---|
| 音・フンだけがある | 害獣駆除業者 | 侵入口・活動範囲の確認が先 |
| コードにかじり跡がある | 電気工事業者+害獣駆除業者 | コードの安全確認と再発防止が必要 |
| ブレーカーが何度も落ちる | 電気工事業者 | 漏電・ショート・機器不良の確認が必要 |
| 分電盤まわりにフンがある | 害獣駆除業者+電気工事業者 | ネズミの通り道と電気設備が重なっている可能性がある |
| 焦げ臭い・煙・火花がある | 消防・電気工事業者 | 駆除より火災・感電リスクへの対応が優先 |
迷う場合は、危険度の高い症状を優先して判断します。焦げ臭い、煙、火花、ブレーカーの反復作動がある場合は、ネズミ駆除よりも電気安全の確認を先に進めましょう。
ネズミは、建物内に入り込むとさまざまなものをかじります。食品袋、段ボール、断熱材、木材、樹脂部材、電源コードなどです。
これは「お腹が空いているからコードを食べる」という単純な話ではありません。ネズミは通り道を広げるため、巣材を集めるため、障害物を確認するためにも物をかじります。
住宅や店舗の中で特に注意したいのは、次のような場所です。
特に、飲食店や食品倉庫では、エサになるもの、隠れ場所、配線、機器の熱が近い場所に集まりやすくなります。家庭でも、冷蔵庫裏やキッチン下は、ホコリや食品カスがたまりやすく、配線も多いため注意が必要です。
ネズミの配線被害を考えるときは、家全体を漠然と見るより、ネズミの通り道と電気設備が交わる場所を優先して確認します。
駆除の現場目線では、特に次の5つを「交差点」として見ます。
天井裏は、ネズミの移動音が出やすい場所です。照明配線も通っているため、同じ場所で何日もガリガリ音がする場合は、配線近くで活動している可能性があります。
ただし、音だけで配線被害とは断定できません。フン、断熱材の乱れ、かじり跡、照明のちらつきなどが重なるかを見ます。
壁の中からカリカリ音がする場合、ネズミが壁内を移動している可能性があります。近くのコンセントやスイッチに異常がある、焦げ臭さがある、ブレーカーが落ちるといった症状が重なる場合は注意が必要です。
壁を叩いたり、穴を開けたりして確認するのはおすすめできません。建物を傷めるだけでなく、配線を傷つけるおそれがあります。
家庭で見落としやすいのが、冷蔵庫裏、電子レンジ台の裏、キッチン収納の奥です。ネズミのフンや食品袋のかじり跡があり、同じ場所に電源コードが通っている場合は、コードの損傷も確認した方がよいです。
見える範囲でコードに歯形、へこみ、被覆のめくれ、変色があれば使用を止めてください。
分電盤の下や近くにフンが落ちている場合、周辺がネズミの通り道になっている可能性があります。分電盤は配線が集まる場所なので、外から見える痕跡だけでも重要な情報です。
ただし、分電盤内部を一般の方が開けて確認するのは危険です。写真を撮るのは外側と周辺だけにとどめ、内部点検は電気工事業者に任せてください。
飲食店では、業務用冷蔵庫、製氷機、食洗機、フライヤー、動力配線、分電盤、ゴミ置き場が近い距離にあります。
この環境では、衛生被害と電気リスクが同時に起こることがあります。厨房機器の下にフンがある、コードにかじり跡がある、ブレーカーが落ちるといった場合は、害獣駆除と電気確認を分けて進める必要があります。
ブレーカーが落ちる原因は、ネズミだけではありません。電気の使いすぎ、家電の不具合、漏電、配線の劣化、コンセントまわりの異常など、複数の原因が考えられます。
ただし、次のような状況では注意が必要です。
何度もブレーカーを入れ直すのは避けてください。原因が分からないまま再投入を繰り返すと、危険が高まることがあります。
分電盤の下、近くの棚、壁際、天井点検口のまわりに黒い粒状のフンがある場合、ネズミが周辺を通っている可能性があります。
確認するのは、あくまで外から見える範囲です。
フンは素手で触らず、写真を撮っておくと業者に状況を伝えやすくなります。
分電盤、コンセント、家電裏、天井付近から焦げたようなにおいがする場合は、かなり慎重に対応してください。
においの原因がネズミとは限りません。ホコリ、接触不良、コードの劣化、家電の不具合なども考えられます。ただ、ネズミの痕跡と焦げ臭さが重なる場合は、電気工事業者への確認を優先した方が安全です。
室内で見える電源コードや延長コードに、細かい歯形、へこみ、被覆のめくれ、変色がある場合は使用を止めてください。
外側をテープで巻いても、内部の線が傷んでいる可能性があります。とくに、熱を持つ、焦げ臭い、機器の動作が不安定といった症状がある場合は、交換や専門家確認を検討してください。
分電盤の内部には電気が通っています。ネズミが入っているかもしれないと思っても、一般の方が内部を開けて触るのは危険です。
外側の写真、フンの位置、異音の時間帯を記録し、内部確認は電気工事業者に任せましょう。
見た目だけをテープで巻いても、安全になったとはいえません。内部で断線しかけている、導線が傷ついている、発熱しやすくなっている可能性があります。
かじり跡があるコードは、使用を中止するのが基本です。
原因が分からないままブレーカーを何度も戻すのは避けてください。漏電やショートが原因の場合、危険な状態を繰り返すことになります。
特定の回路だけ落ちる、戻してもすぐ落ちる、焦げ臭いにおいがある場合は、電気工事業者へ相談してください。
ネズミを捕まえる、あるいは減らすだけでは、配線の安全確認は終わりません。もしすでにコードや配線が傷ついている場合、ネズミがいなくなっても危険は残ります。
ネズミ対策は、捕獲・追い出し・侵入口封鎖・清掃・再発防止までが一連の流れです。電気系統に不安がある場合は、そこに電気工事業者の確認も加える必要があります。
まずは危険のない範囲で、状況を記録してください。
この記録があると、害獣駆除業者にも電気工事業者にも状況を伝えやすくなります。
電源コードや延長コードにかじり跡がある場合は、使用を止めてください。家電のコードであれば、メーカーや電気工事業者へ相談します。
延長コードや電源タップは、無理に使い続けず交換を検討しましょう。
分電盤の前や下に物が多いと、フンや異常に気づきにくくなります。危険のない範囲で、周辺を見える状態にしてください。
ただし、分電盤本体を開けたり、配線を触ったりする必要はありません。
ネズミが建物内に入っている場合、エサと隠れ場所を減らすことも大切です。
電気配線の安全確認とは別に、ネズミが居つきにくい環境を作ることも再発防止につながります。
次のような場合は、害獣駆除業者への相談を検討してください。
害獣駆除業者に依頼するときは、単に「ネズミを捕まえてほしい」ではなく、次の点を確認しましょう。
次のような場合は、電気工事業者への確認を優先してください。
相談時には、「ネズミの音がする」「フンがある」「かじり跡がある」「どのブレーカーが落ちたか」を伝えると、確認の優先順位を決めやすくなります。
賃貸物件、管理物件、飲食店では、後から説明できる記録が重要です。特に、ネズミ被害と電気トラブルが同時に出ている場合は、害獣側と電気側の記録を分けて残しておきましょう。
この2つを分けておくと、「ネズミを駆除したのにブレーカーが落ちる」「電気工事をしたのにフンが出る」といった混乱を避けやすくなります。
ネズミの被害では、どうしても「何匹いるのか」「どこに罠を置くのか」に意識が向きがちです。しかし、配線や分電盤が関係する場合は、そこだけを見ても不十分です。
大切なのは、次の2つを分けて考えることです。
ネズミを捕まえても、かじられたコードは元に戻りません。逆に、電気工事で配線を直しても、侵入口が残っていれば再びネズミが入り込む可能性があります。
害獣駆除と電気安全は、片方だけではなく両方の視点で確認することが重要です。
ネズミが電気配線や電源コードをかじると、ショート、漏電、発熱、火災につながるおそれがあります。特に、ブレーカーが頻繁に落ちる、焦げ臭いにおいがする、分電盤まわりにフンがある、コードにかじり跡がある場合は注意が必要です。
ただし、ネズミがいるからといって、すぐに火災が起きると決めつける必要はありません。まずは、音、フン、かじり跡、ブレーカー異常、焦げ臭さを切り分けて確認しましょう。
分電盤内部を自分で開ける、かじられたコードをテープで巻いて使う、ブレーカーを何度も戻すといった対応は避けてください。
ネズミの音やフンが続く場合は害獣駆除業者へ。焦げ臭い、火花、煙、ブレーカー異常がある場合は電気工事業者や消防への相談を優先します。
ネズミ対策で重要なのは、見えている個体を捕まえることだけではありません。どこから入り、どこを通り、どの電気設備と重なっているのかを整理し、再発しにくい建物状態に整えることです。
A. 可能性はあります。配線の被覆が傷つくと、ショート、漏電、発熱につながるおそれがあります。ただし、ネズミがいるだけで必ず火災になるわけではありません。焦げ臭い、ブレーカーが落ちる、コードが熱いなどの異常がある場合は、電気工事業者へ相談してください。
A. ネズミによる配線損傷が原因になることもありますが、電気の使いすぎ、家電の不具合、漏電、老朽化など別の原因もあります。何度も落ちる場合は、自己判断で繰り返し入れ直さず、専門業者に確認してもらいましょう。
A. 分電盤内部を一般の方が開けて触るのは危険です。外側から見える範囲で写真を撮り、電気工事業者や害獣駆除業者に相談してください。
A. 使用は避けてください。外側をテープで巻いても、内部の線が傷んでいる可能性があります。発熱やショートにつながるおそれがあるため、使用を中止し、交換や専門家確認を検討しましょう。
A. 焦げ臭い、煙、火花、ブレーカー異常がある場合は電気安全を優先し、電気工事業者や消防への相談を検討してください。ネズミの音、フン、侵入口がある場合は害獣駆除業者にも相談し、両方の視点で確認するのが安心です。