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天井裏の物音の正体は?住宅侵入する動物対策

2024.06.23
天井裏の物音の正体は?住宅侵入する動物対策

夜、静かな室内で突然天井裏から聞こえる「ガサゴソ…」という音に悩まされている方も多いでしょう。
その原因は、屋外から侵入した野生動物かもしれません。
これらの害獣を放置すると、天井裏が汚れたりシミができるだけでなく、糞尿による悪臭や衛生問題が発生し、最悪の場合、建材が腐って穴が開いたり、落ちてしまうこともあります。
本記事では、天井裏に侵入する害獣の種類とその駆除・防除方法について、解説します。

屋根裏に侵入する動物の種類

ネズミ

ネズミは屋根裏に侵入する害獣の中でも最も一般的な動物です。ネズミが住み着くと、カリカリカリカリと木材をかじる音、「トコトコ」と走る音、「ガリゴリ」と歯を削る音、さらには「キーキイ」といった鳴き声が聞こえることがあります。住宅に棲み着くネズミには、クマネズミ、ハツカネズミ、ドブネズミの3種類があり、いずれも繁殖力が高く、一度侵入すると数が増えて被害が拡大する傾向があります。

イタチ

イタチはスマートな体型で、狭い空間でも難なく入り込むことができる夜行性動物です。
体重は2kg程度と軽く、足音が忍者のように静かなので、耳を澄ませてよく警戒しなければ分かりづらいです。
イタチは肉食性であり、排泄物ふんが強烈な臭い匂いがするため、物音とともに原因不明の悪臭でお困りでしたら、イタチの可能性があります。
イタチがいる場合、「クククク」、「キィーキィー」といった鳴き声が聞こえ、糞尿によるシミと悪臭が発生します。

ハクビシン

ハクビシンは猫に似た大きさで、白い細い線が鼻筋に入った動物です。頭が小さいため狭い侵入経路からも屋根裏に潜り込むことができます。ハクビシンは夜行性のため、夜になると活動的になります。屋根裏・天井裏にすみついたら、夜中に外に出てエサを食べ、身体を休める為に巣がある屋内に戻るというパターンで生活します。また、決まった場所で排泄する『ためフン』の習性があるので、屋根裏に棲み着くと天井にシミができることがあります。「のしのし」と歩く足音や「カーッ」「キッキッ」という鳴き声が特徴です。

アライグマ

アライグマはハクビシンより大きく、中型犬ほどのサイズです。パッと見た感じではタヌキによく似ているように思われますが、目の周りの黒い模様やしっぽに入ったしま模様で見分けられます。アライグマは手先が器用で力が強く、屋根材や金網を破壊してでも狭い隙間を無理矢理力づくで拡げて屋根裏に侵入します。その際、足音とは別に大きな音がする場合があります。夜行性とはいえ、昼に活動する個体も多いため、昼夜を問わずもの音がするときはアライグマを疑いましょう。「クルルル」「キュッキュッ」という鳴き声やドスドスという歩く音が特徴です。

コウモリ

住宅の屋根裏に棲み着くのは、小型の『アブラコウモリ』です。コウモリは暖かい場所を好み、昼間は屋根裏で体を休めています。
夜行性のため、夜に「バサバサ」という羽ばたき音が聞こえたらコウモリを疑いましょう。
また、冬眠の習性があるため、活発に動き回る春から秋にかけて、ネズミ等がいない生存競争が激しくない家屋、特に新築や築浅物件、築年数が新しければ侵入に気をつけましょう。壁中で「ごそごそ」という音が聞こえ、糞尿がアンモニアのような刺激臭を発します。

タヌキ

タヌキが屋根裏にいる可能性は低いですが、床下から音がすることが多いです。屋根裏から物音がする場合、床下からも確認する必要があります。

鳥類(ハト・カラス)

鳥は家屋の高い位置にある隙間を狙って屋根裏に侵入します。鳩(はと)や烏(からす)は屋根裏に巣を作り、糞尿で家を汚します。特にハトは草や枝を持ち込んで巣を作り、糞尿で木材や金属を腐食させることがあります。夜や早朝に屋根や天井から足音や羽ばたき音がする時や、ハトの鳴き声がするときは注意が必要です。カラスが住宅に巣を作ると、餌となる動物の死骸や腐った食物・生ゴミを屋根裏に持ち込み、排泄物と相まって悪臭の発生や害虫が繁殖するリスクが高まります。

ヘビ

屋根裏に侵入する動物の中で、意外にもヘビが含まれることがあります。
ヘビが屋根裏に入る主な理由は、食糧を求めているか、快適な環境を探しているためです。
特に以下のような条件が揃っていると、ヘビが屋根裏に侵入しやすくなります。
・餌が豊富である:屋根裏にネズミや小鳥などのヘビの獲物がいると、ヘビはそれらを追って侵入することがあります。
・暖かい場所を求めている:ヘビは変温動物であるため、特に寒い季節には暖かい場所を求めて屋根裏に入り込むことがあります。
・安全な場所を探している:ヘビは捕食者から身を守るために、静かで人の目につかない場所を好みます。屋根裏はその条件に適しています。

害獣による被害

騒音被害

屋根裏に動物が棲み着いたとき、まず困るのが騒音です。屋根裏に棲み着く野生の動物の大半は夜行性で、夜になると活動的になります。特に夜は辺りが静かなだけに、鳴き声や足音が非常に大きく響きます。かすかな音だとしても、毎日続くことでストレスの一因になります。屋根裏で繁殖するとさらに音が大きくなり、睡眠不足や不眠症といった健康被害の原因にもなります。

糞尿被害

野生の動物が屋根裏に棲み着くと、その場でフンや尿をするため、下の部屋には悪臭が立ちこめます。屋根裏の汚れは簡単に掃除できないため日に日に悪臭が強くなり、生活に悪影響を及ぼします。天井裏にシミができ、悪臭が発生します。糞尿による腐食で建材が傷むこともあります。

健康被害

屋根裏に棲み着く野生動物やその排泄物には病原菌や寄生虫が含まれている可能性があります。フンや尿が乾燥すると粉塵となって家のなかにまき散らされ、階下に住んでいる人間にも健康被害が発生するリスクがあります。また、動物にはノミやダニなどの害虫が寄生しているケースが多く、アレルギーを引き起こす原因にもなりかねません。排泄物がエサとなり、ゴキブリやハエといった病気や感染症を媒介する害虫が集まることもあります。ノミやダニの寄生、糞尿によるサルモネラ菌やウイルスの繁殖が健康被害を引き起こします。

作物被害

屋根裏の害獣が地上に降りて畑を荒らすことがあります。野生動物が屋根裏から地上に降りてきて、畑や庭の作物を食い荒らすことがあります。

建物の損傷

屋根裏に野生動物が棲み着くと建物が傷みます。動物の排泄物で天井にシミができると、放置したままであれば、家屋の建材が腐り、最悪の場合、天井が抜け落ちてしまうことがあります。また、害獣は侵入口を拡大させようと壁を壊したり、木材をかじったりする動物もいます。巣を作るために屋根の断熱材をはがしてボロボロにしてしまう動物もいるので、放置して被害が拡大すると高額な修繕費を負うことになりかねません。

天井裏の害獣の駆除方法

ネズミ

ネズミ捕りや毒エサを使用して捕獲し、主要な侵入経路を閉塞します。ネズミ駆除には、専用の粘着トラップや殺鼠剤(ネズミのエサに毒を混ぜたもの)を使用するのが一般的です。また、ネズミの侵入経路を特定し、そこを塞ぐことも重要です。駆除が完了したら、侵入口をしっかりとふさぎ、再侵入を防ぐための防鼠対策を行います。ネズミの侵入口としてよくあるのは、屋根裏の通気口や換気扇、床下の隙間などです。パテや金網を使ってしっかりと塞ぎましょう。

イタチ・ハクビシン・タヌキ

イタチやハクビシン、タヌキなどの動物は、鳥獣保護法によって保護されています。そのため、捕獲や駆除を行う際には事前に自治体の許可が必要です。許可を得たうえで、専門の駆除業者に依頼するのが一般的です。イタチやハクビシンは捕獲後、できるだけ人里離れた場所に放すようにしましょう。

アライグマ

アライグマは外来生物法に基づき、駆除が義務付けられています。捕獲後は殺処分する必要があり、許可を得て専門業者に依頼することが必要です。アライグマ駆除は専門の知識と技術が必要なため、自己処理は避け、専門業者に任せるのが安全です。

コウモリ

コウモリは鳥獣保護法により保護されていますが、屋内に侵入した場合は追い出しを行うことが許されています。コウモリ駆除には、忌避剤(コウモリが嫌がる臭いのスプレー)や超音波機器を使用します。これらを設置することで、コウモリを自然に追い出し、再侵入を防ぐことができます。

害獣を屋根裏に住み着かせない方法

侵入経路を塞ぐ

屋根の通気口や換気扇の隙間、床下の隙間などをパテや金網でふさぎます。侵入口として考えられる場所を徹底的にチェックし、すべての隙間をふさぐことが重要です。特に、ネズミやイタチのような小さな動物は、小さな隙間でも簡単に通り抜けることができるため、注意が必要です。

忌避剤を散布する

害獣が嫌がる臭いの忌避剤を使用します。これにより、動物たちが住み着くのを防ぐことができます。ただし、忌避剤の効果は一時的なものが多いため、定期的に使用することが必要です。

超音波を使用する

超音波機器を設置して害獣の侵入を防ぎます。超音波は人間には聞こえない高周波の音波で、動物たちが嫌がる周波数を発することで、屋根裏への侵入を防ぎます。ただし、家庭での使用には注意が必要で、ペットがいる場合は影響を受けることがあります。

まとめ

屋根裏に現れる害獣の駆除・防除方法について解説しました。
害獣駆除には法律が関わるため、自己判断での対応は避け、専門業者に依頼することをお勧めします。
害獣害虫 駆除王では、屋根裏の害獣駆除をトータルで対応し、害獣の追い出しから清掃・修繕まで一括して行うことが可能です。天井裏の物音等、害獣被害に悩まされている方は、ぜひご相談ください。