
「天井裏でカリカリ音がする」「壁の中を走る音がする」「キッチン周りにフンがある」──この時点で、ネズミが家のどこかから侵入している可能性があります。
ネズミ対策で一番多い失敗が、忌避剤や超音波だけを先に試して“侵入口が残ったまま”になってしまうことです。
ネズミは侵入ルートを覚え、慣れやすく、さらに隙間をかじって広げるため、放置すると被害が拡大します。
この記事では、一般家庭でもできるように「外壁・屋根の侵入口チェック」→「侵入サインの確認」→「防鼠(封鎖)の基本」を、プロ目線で分かりやすくまとめます。
ネズミの侵入経路は 外壁の「換気口」「配管貫通部」「基礎通気口」 に集中しやすい
点検は 地上(外周)→設備まわり→基礎→上部(軒天)→屋根裏(可能な範囲) の順
封鎖は 金属で塞ぐ が基本。コーキングだけ は噛み破られて再発しやすい
配線被害・糞尿が多い・天井裏作業が必要 なら、早めに専門業者へ(火災や感染リスクを避ける)
ネズミは体をつぶして、驚くほど小さな隙間を通ります。
厳密な数値は種類や個体差がありますが、点検では「指が入る隙間」「鉛筆が入る隙間」があれば要注意、くらいの感覚で見てください。
特に、外壁の穴よりも “パテが痩せた隙間”“網が破れた開口” など、経年で生まれる弱点が狙われます。
ネズミは、家の中の暖かさ・食べ物の匂い・隠れ場所に引き寄せられます。侵入は次のような“生活導線の近く”で発生しがちです。
キッチン・洗面・浴室の周辺(配管が多い)
エアコン周辺(配管穴がある)
収納・物置(隙間が見えにくい)
「ネズミ=地面から入る」と思われがちですが、実際は 縦樋(雨樋)・配管・外壁の凹凸 を使って上部に到達します。
そのため、外壁の下だけでなく、2階・軒天(のきてん)・屋根裏に近い部位も点検対象に入れるのが再発防止のコツです。
外壁にある換気口は、ネズミにとって“入口として完成されている”部位です。
チェックするポイントは次の通りです。
カバー(フード)の割れ・外れ
目の粗い網、網の破れ・浮き
カバーと外壁の間の隙間(固定が甘いと開きます)
近くにフン、黒い擦れ、汚れ(出入りの痕跡)
換気口は、見た目が正常でも裏側の固定が弱いことがあります。手が届く範囲で軽く揺らしてガタつきがないかも確認しましょう。
侵入経路として非常に多いのが、配管が壁を貫通している箇所です。
特にエアコン配管穴は、施工後にパテで塞いでいても 経年で痩せる/ひび割れる ことがあります。
パテが硬化して割れている
配管の周りにすき間が見える
配管カバーが割れて中が見える
ドレンホース周辺が“穴”になっている
キッチン・洗面・浴室側の外壁は、配管が集中するため優先順位が高いです。
床下通気口(基礎換気)の網が破れていると、床下が“中継地点”になり、壁内・天井裏へ進みやすくなります。
確認するのは、
網の破れ・欠け
周囲のモルタルの欠損
網の固定が甘く、押すと動く
床下の匂い・フン(可能なら点検口から目視)
コーキング(シーリング)の切れは、最初は小さくても、ネズミが齧って広げることがあります。
目地のひび割れ
角(出隅・入隅)の切れ
触ると粉っぽい(劣化)
ガスメーターや水道メーターボックス周辺は、配管・配線が集まるため隙間が生まれやすいです。
また、収納や点検口の周辺は「内側が空洞」になっているケースもあり、侵入口になっても気づきにくい点が注意点です。
軒天は屋根裏に近く、破損していると侵入されやすい場所です。屋根に登らなくても、地上から見上げて確認できます。
穴・割れ・たわみ
換気孔付き軒天の網の破れ
黒い擦れ、汚れ(出入り跡)
外壁と屋根が接する“取り合い”部分(板金の端など)に隙間があると、そこが入口になります。
目視できる範囲で、板金の浮き・隙間・シールの切れを確認します。
点検口がある場合は、無理のない範囲で“兆候”だけ確認します。
断熱材が荒れている/巣材のように集められている
配線にかじり跡がある
木部に黒ずみ・尿染みがある
※糞尿が多い場合は、吸い込みリスクがあるため深入りせず専門へ。
ネズミのフンは小さめで、キッチン下・壁際・通り道にまとまって出ることが多いです。
発見したら、素手で触らない、掃除機で吸わない(粉塵が舞う) ことが重要です。
配線や樹脂、発泡材はかじられやすく、火災リスクにもつながります。
「ビニールが剥けている」「細かい削りカスがある」場合は要注意です。
夜間にカリカリ、壁内で移動する音が継続する場合、侵入後に住み着いている可能性が高いです。
音が出る場所(部屋)をメモしておくと、侵入経路の特定が早くなります。
ネズミは柔らかい素材をかじって突破します。
封鎖は 金属メッシュ・パンチング板など“かじれない素材” を基本に考えます。
コーキングは補助として“隙間埋め”に使い、単体での封鎖にしないのが鉄則です。
換気口は「網の目が細かい」「固定が強い」が大事です。
網は金属(可能なら耐候性の高いもの)
固定はビス等でしっかり(テープ止めは不可)
施工後にガタつきがないか確認
配管の周りは、パテで埋めたうえで、外側に金属メッシュを当てると再発しにくくなります。
ただし、配管や電線を傷めないよう、無理な押し込みは避けます。
床下換気口は、網を交換して“外れない固定”にするのが重要です。
固定が甘いと、ネズミが押して外すケースがあります。
プラ網:破られやすい
スポンジ:かじって突破されやすい
発泡ウレタン:過信しやすい(補助的に使う前提)
1)家の外周を1周し、換気口・配管部・基礎通気口をチェック
2)隙間や破れを見つけたら、スマホで「引き」と「寄り」を撮影
3)場所(北側/南側、1階/2階)と、隙間の大きさをメモ
強風後は、換気口カバーの外れ、軒天のたわみ、板金の浮きが起きやすいので臨時点検を。
撮影時はメジャーや硬貨などでサイズ比較できるようにすると、相談時に話が早いです。
粉塵の吸い込みや衛生リスクがあるため、清掃消毒まで含めて専門対応が安全です。
配線被害は火災につながる可能性があるので、早急に専門業者へ相談を。
入口を塞ぐ前に、家の中に残っていないか確認が必要です。残留状態で封鎖すると、天井裏で死亡し異臭・害虫発生につながることがあります。
→ 可能性が高い侵入経路の1つです。配管穴のパテ劣化をチェック。
→ 補助にはなりますが、侵入口が残ると再発しやすいです。
→ 被害が出たら早いほど良いですが、封鎖前に残留確認を。
ネズミ対策は「見つける→塞ぐ→再発させない」が最短ルートです。
まずは 換気口・配管貫通部・基礎通気口 の3点を優先して点検し、柔らかい材料で“なんとなく塞ぐ”のは避けてください。
「配線被害」「糞尿が多い」「屋根裏作業が必要」なら、無理をせず専門業者へ相談するのが安全です。