COLUMNコラム

ネズミの侵入経路を外壁・屋根で特定するチェックポイント|侵入口点検マニュアル

2026.01.25
ネズミの侵入経路を外壁・屋根で特定するチェックポイント|侵入口点検マニュアル

ネズミはどこから入る?“侵入経路の特定”が最短の近道

「天井裏でカリカリ音がする」「壁の中を走る音がする」「キッチン周りにフンがある」──この時点で、ネズミが家のどこかから侵入している可能性があります。
ネズミ対策で一番多い失敗が、忌避剤や超音波だけを先に試して“侵入口が残ったまま”になってしまうことです。

ネズミは侵入ルートを覚え、慣れやすく、さらに隙間をかじって広げるため、放置すると被害が拡大します。

この記事では、一般家庭でもできるように「外壁・屋根の侵入口チェック」→「侵入サインの確認」→「防鼠(封鎖)の基本」を、プロ目線で分かりやすくまとめます。

この記事の結論

  • ネズミの侵入経路は 外壁の「換気口」「配管貫通部」「基礎通気口」 に集中しやすい

  • 点検は 地上(外周)→設備まわり→基礎→上部(軒天)→屋根裏(可能な範囲) の順

  • 封鎖は 金属で塞ぐ が基本。コーキングだけ は噛み破られて再発しやすい

  • 配線被害・糞尿が多い・天井裏作業が必要 なら、早めに専門業者へ(火災や感染リスクを避ける)

1 ネズミはどこから入る?侵入経路の基本(外壁・屋根)

ネズミが通れる隙間サイズの目安(侵入口の基準)

ネズミは体をつぶして、驚くほど小さな隙間を通ります。
厳密な数値は種類や個体差がありますが、点検では「指が入る隙間」「鉛筆が入る隙間」があれば要注意、くらいの感覚で見てください。
特に、外壁の穴よりも “パテが痩せた隙間”“網が破れた開口” など、経年で生まれる弱点が狙われます。

ネズミの侵入経路は「外壁の穴」より「設備まわりの隙間」が多い

ネズミは、家の中の暖かさ・食べ物の匂い・隠れ場所に引き寄せられます。侵入は次のような“生活導線の近く”で発生しがちです。

  • キッチン・洗面・浴室の周辺(配管が多い)

  • エアコン周辺(配管穴がある)

  • 収納・物置(隙間が見えにくい)

雨樋・配管・室外機が“登るルート”になる(屋根へ到達)

「ネズミ=地面から入る」と思われがちですが、実際は 縦樋(雨樋)・配管・外壁の凹凸 を使って上部に到達します。
そのため、外壁の下だけでなく、2階・軒天(のきてん)・屋根裏に近い部位も点検対象に入れるのが再発防止のコツです。

2 【最優先】外壁で多いネズミ侵入口チェック(換気口・配管・基礎)

換気口(外壁換気口・ベントキャップ)の破れ・隙間|ネズミ侵入の定番

外壁にある換気口は、ネズミにとって“入口として完成されている”部位です。
チェックするポイントは次の通りです。

  • カバー(フード)の割れ・外れ

  • 目の粗い網、網の破れ・浮き

  • カバーと外壁の間の隙間(固定が甘いと開きます)

  • 近くにフン、黒い擦れ、汚れ(出入りの痕跡)

換気口は、見た目が正常でも裏側の固定が弱いことがあります。手が届く範囲で軽く揺らしてガタつきがないかも確認しましょう。

配管貫通部(エアコン配管・給湯器・水道)|パテ劣化・スリーブ隙間

侵入経路として非常に多いのが、配管が壁を貫通している箇所です。
特にエアコン配管穴は、施工後にパテで塞いでいても 経年で痩せる/ひび割れる ことがあります。

  • パテが硬化して割れている

  • 配管の周りにすき間が見える

  • 配管カバーが割れて中が見える

  • ドレンホース周辺が“穴”になっている

キッチン・洗面・浴室側の外壁は、配管が集中するため優先順位が高いです。

基礎通気口・床下換気口|網の破れ/欠損/固定の甘さ

床下通気口(基礎換気)の網が破れていると、床下が“中継地点”になり、壁内・天井裏へ進みやすくなります。
確認するのは、

  • 網の破れ・欠け

  • 周囲のモルタルの欠損

  • 網の固定が甘く、押すと動く

  • 床下の匂い・フン(可能なら点検口から目視)

サイディング目地・コーキング切れ|“齧って広げる”リスク

コーキング(シーリング)の切れは、最初は小さくても、ネズミが齧って広げることがあります。

  • 目地のひび割れ

  • 角(出隅・入隅)の切れ

  • 触ると粉っぽい(劣化)

メーターボックス周辺・点検口|見落としがちな侵入口

ガスメーターや水道メーターボックス周辺は、配管・配線が集まるため隙間が生まれやすいです。
また、収納や点検口の周辺は「内側が空洞」になっているケースもあり、侵入口になっても気づきにくい点が注意点です。

3 屋根・屋根裏のネズミ侵入口チェック(軒天・破風・取り合い)

軒天の穴・浮き・換気孔付き軒天の破損|屋根裏に直通

軒天は屋根裏に近く、破損していると侵入されやすい場所です。屋根に登らなくても、地上から見上げて確認できます。

  • 穴・割れ・たわみ

  • 換気孔付き軒天の網の破れ

  • 黒い擦れ、汚れ(出入り跡)

屋根と外壁の取り合い(板金・雨押え)の隙間

外壁と屋根が接する“取り合い”部分(板金の端など)に隙間があると、そこが入口になります。
目視できる範囲で、板金の浮き・隙間・シールの切れを確認します。

屋根裏点検口から確認するべきサイン(断熱材/配線/足跡)

点検口がある場合は、無理のない範囲で“兆候”だけ確認します。

  • 断熱材が荒れている/巣材のように集められている

  • 配線にかじり跡がある

  • 木部に黒ずみ・尿染みがある
    ※糞尿が多い場合は、吸い込みリスクがあるため深入りせず専門へ。

4 ネズミの侵入サイン|フン・尿・かじり跡・音で侵入口を逆算

ネズミのフンの特徴(形・場所・散らばり方)

ネズミのフンは小さめで、キッチン下・壁際・通り道にまとまって出ることが多いです。
発見したら、素手で触らない、掃除機で吸わない(粉塵が舞う) ことが重要です。

かじり跡が出やすい場所(配線・木材・発泡材)

配線や樹脂、発泡材はかじられやすく、火災リスクにもつながります。
「ビニールが剥けている」「細かい削りカスがある」場合は要注意です。

天井裏の音の出方(夜間/壁の中/一定ルート)

夜間にカリカリ、壁内で移動する音が継続する場合、侵入後に住み着いている可能性が高いです。
音が出る場所(部屋)をメモしておくと、侵入経路の特定が早くなります。

5 ネズミ侵入口の塞ぎ方(防鼠)|自分でできる補修と失敗パターン

ネズミ対策の基本は「金属で塞ぐ」|コーキングだけはNG

ネズミは柔らかい素材をかじって突破します。
封鎖は 金属メッシュ・パンチング板など“かじれない素材” を基本に考えます。

コーキングは補助として“隙間埋め”に使い、単体での封鎖にしないのが鉄則です。

換気口を塞ぐ方法(防鼠網・固定方法)

換気口は「網の目が細かい」「固定が強い」が大事です。

  • 網は金属(可能なら耐候性の高いもの)

  • 固定はビス等でしっかり(テープ止めは不可)

  • 施工後にガタつきがないか確認

配管まわりの隙間を塞ぐ方法(パテ+金属メッシュ)

配管の周りは、パテで埋めたうえで、外側に金属メッシュを当てると再発しにくくなります。
ただし、配管や電線を傷めないよう、無理な押し込みは避けます。

基礎通気口の補強(網交換/ビス固定/脱落防止)

床下換気口は、網を交換して“外れない固定”にするのが重要です。
固定が甘いと、ネズミが押して外すケースがあります。

失敗しやすい材料(プラ網・柔らかいスポンジ・ウレタンの過信)

  • プラ網:破られやすい

  • スポンジ:かじって突破されやすい

  • 発泡ウレタン:過信しやすい(補助的に使う前提)

6 【点検マニュアル】ネズミ侵入を防ぐ外壁・屋根のチェック手順(15〜30分)

月1回の点検ルーティン(外周→換気口→配管→基礎→軒天)

1)家の外周を1周し、換気口・配管部・基礎通気口をチェック
2)隙間や破れを見つけたら、スマホで「引き」と「寄り」を撮影
3)場所(北側/南側、1階/2階)と、隙間の大きさをメモ

台風・大雨の後に見る場所(軒天・板金・換気口の外れ)

強風後は、換気口カバーの外れ、軒天のたわみ、板金の浮きが起きやすいので臨時点検を。

写真で記録するコツ(場所/距離/サイズ比較)

撮影時はメジャーや硬貨などでサイズ比較できるようにすると、相談時に話が早いです。

7 業者に依頼すべきケース|ネズミ駆除・侵入口封鎖で後悔しない判断基準

屋根裏に糞尿が多い/断熱材が荒れている場合

粉塵の吸い込みや衛生リスクがあるため、清掃消毒まで含めて専門対応が安全です。

電気配線がかじられている場合(火災リスク)

配線被害は火災につながる可能性があるので、早急に専門業者へ相談を。

封鎖前の確認が必要な理由(中に残る・異臭・再侵入)

入口を塞ぐ前に、家の中に残っていないか確認が必要です。残留状態で封鎖すると、天井裏で死亡し異臭・害虫発生につながることがあります。

8 ネズミ侵入対策のよくある質問(FAQ)

ネズミはエアコンの穴から入る?

→ 可能性が高い侵入経路の1つです。配管穴のパテ劣化をチェック。

超音波や忌避剤だけで効果ある?

→ 補助にはなりますが、侵入口が残ると再発しやすいです。

いつ塞ぐのがベスト?

→ 被害が出たら早いほど良いですが、封鎖前に残留確認を。

まとめ

ネズミ対策は「見つける→塞ぐ→再発させない」が最短ルートです。
まずは 換気口・配管貫通部・基礎通気口 の3点を優先して点検し、柔らかい材料で“なんとなく塞ぐ”のは避けてください。
「配線被害」「糞尿が多い」「屋根裏作業が必要」なら、無理をせず専門業者へ相談するのが安全です。