COLUMNコラム

専門家が教える正しいコウモリ駆除方法

2024.06.16
専門家が教える正しいコウモリ駆除方法

自宅周辺に黒く細長いフンが大量に落ちているのを見つけたことはありませんか?これは典型的なコウモリ被害の兆候で、特にエアコンの室外機や通気口の下に集中していることが多いです。早めに対策を講じることが重要です。

この記事では、コウモリ被害に悩む方に向けて、プロの害虫・害獣駆除業者が推奨する駆除方法を紹介します。

ぜひ参考にしてください。

目次

  1. コウモリ駆除前に知っておくべきこと
  2. 駆除に適した季節
  3. コウモリの駆除方法
  4. 駆除後の清掃と消毒

コウモリ駆除前に知っておくべきこと

鳥獣保護法

コウモリは鳥獣保護法で保護されており、捕獲や直接的な駆除は違法です。しかし、追い払ったり防除することは認められています。違反した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます【環境省】。個人で駆除を行う場合は、忌避剤を使ってコウモリを追い出し、戻ってこないように対策しましょう。

駆除に適した季節

コウモリ駆除は、4月~6月、10月が最適です。この時期は冬眠や繁殖の時期を避け、効率的に駆除を行うことができます。

駆除の難易度と活動時期

時期 活動内容 駆除難易度 備考
1~3月 冬眠中 難しい 冬眠中の追い出しは困難
4~6月 栄養補給 簡単 活動が活発
7~9月 繁殖・子育て 難しい 子供が自力で動けない
10月 冬眠準備 簡単 活動が活発
11~12月 冬眠 難しい 冬眠中の追い出しは困難

コウモリの駆除方法

装備を整える

コウモリ駆除には適切な装備が必要です。以下のものを準備しましょう:

  • 防塵マスク
  • ゴム手袋
  • アルコール濃度72%以上の消毒薬
  • ハンドクリーナー
  • コウモリ用忌避剤
  • 殺虫剤(ノミ・ダニ用)
  • 工具(コーキング、コーキング用ガン、万能ハサミ)
  • 封鎖部材(細かい金網、木の板など)

コウモリの巣を特定する

コウモリは小さな隙間に巣を作る傾向があります。屋根の隙間、通気口、シャッター、玄関前などが主な巣作り場所です。コウモリの糞が落ちている場所を確認し、巣穴を特定しましょう。

忌避剤で追い出す

コウモリを追い出す際には、忌避剤を使います。特にハッカ油スプレーやワサビスプレータイプの忌避剤が効果的です。忌避剤を噴射する前に防塵マスクとゴム手袋を着用し、糞からのウィルス感染を防ぎましょう。忌避剤は10秒以上連続で噴射しないように注意し、少量ずつ数回に分けて散布します。

駆除後の清掃と消毒

糞の清掃

コウモリの糞は乾燥しており、微風で簡単に飛び散ります。防塵マスクを着用し、ハンドクリーナーを使って糞を取り除きましょう。清掃後のハンドクリーナーは衛生上、廃棄することを推奨します。

巣の消毒

コウモリの巣と周辺を高濃度のアルコール(73%以上)で消毒します。特に、巣穴や糞が散らばっていた場所に十分に散布してください。

寄生虫の駆除

コウモリが連れてくるノミ、ダニ、トコジラミなどの寄生虫を駆除するために、煙タイプの殺虫剤を使用します。煙が広がることで広範囲にわたって効果を発揮します。

巣穴を封鎖する

最後に、コウモリの再侵入を防ぐために巣穴を封鎖します。人差し指が通らないほどの細かい金網を使い、コーキングでしっかりと固定しましょう。
通気口や屋根の隙間を確認し、すべての潜在的な侵入口を封鎖してください。

駆除後の確認事項

コウモリが再び侵入していないかを定期的に確認しましょう。特に以下のポイントをチェックしてください:

  • 封鎖した場所に異常がないか
  • 新たな糞が落ちていないか
  • 日没時にコウモリが飛び立たないか

健康リスクと予防

コウモリは様々な病原菌を媒介します。
特にニパウイルス、狂犬病、リッサウイルスなどは致命的な感染症を引き起こす可能性があります。
駆除作業中は必ず防塵マスクとゴム手袋を着用し、アルコール消毒を徹底しましょう。
駆除後もコウモリの糞や巣に触れないように注意し、健康被害を防ぐための対策を怠らないようにしてください。

これで、コウモリ駆除の正しい方法を理解し、安全に実施することができます。
もし、駆除が難しい場合やリスクを避けたい場合は、専門業者に依頼することをお勧めします。