コウモリのフンは住宅のベランダや軒下、庭などで見かけることがあります。コウモリの糞害は見た目や悪臭だけでなく、病気の原因にもなるため放置するのは危険です。
この記事では、コウモリのフンの特徴や清掃・対策方法について詳しくご紹介します。
家の近くにコウモリのフンを見つけた場合、すでにコウモリが棲みついている可能性があります。フンの特徴を知り、適切な対策を取りましょう。
コウモリのフンは黒色や茶色で乾燥しており、パサパサとしています。主に昆虫を食べるため、フンは乾燥してボロボロと崩れやすく、サイズは5mmから1cm程度で細長くよじれた形状です。
コウモリは主に屋外でフンをします。軒先、屋根の下、ベランダ、雨戸、換気扇、室外機などにフンが落ちていることが多いです。このような場所でフンを見かけたら、コウモリが家に棲みついているかもしれません。屋根裏や天井裏にもフンが溜まっていることがあります。
コウモリのフンはドブのような酸っぱい臭いがします。小さなフンでも大量に溜まると強烈な臭いとなり、周囲に広がりやすく、他のコウモリを引き寄せることもあります。
コウモリは糞尿の回数が多く、家に棲みつくアブラコウモリ(家コウモリ)は体重10g程で、50分程度で食べたものを消化し、毎日大量のフンをします。
コウモリのフンはネズミやヤモリのフンと似ていますが、いくつかの違いがあります。
ネズミのフン:細長く、1cm程度で楕円形。湿っていて硬く、色は黒や茶色、灰色など食べるものによって変わります。
ヤモリのフン:コウモリと同じく昆虫を食べるため乾燥していますが、フンの端が白くなるのが特徴です。これは尿酸塩が混じっているためです。
コウモリのフンによる被害
コウモリのフンには病原菌やウイルス、寄生虫が含まれている可能性があります。乾燥して粉々になりやすく、吸入すると喘息やアレルギー反応、さらには狂犬病やヒストプラズマ症、アルボウイルス感染症などの感染症を引き起こすことがあります。
コウモリのフンは一箇所に溜まりやすく、天井にシミを作ったり、最悪の場合は天井が抜け落ちることもあります。建物の修繕費用がかさむ前に対策を講じましょう。
コウモリのフンが外干しの洗濯物に付くと、乾燥して硬くなり取り除くのが難しくなります。見た目や臭いだけでなく、病原菌も付着するため、物干し場への侵入を防ぎましょう。
コウモリのフンを処理する際は、適切な保護具を使用し、正しい手順で行うことが重要です。
以下の道具を準備しましょう:
ほうき
ちりとり
ビニール袋
ゴム手袋
雑巾
マスク
ゴーグル
使い捨ての服
除菌剤(漂白剤、アルコール)
フンを集めて処分する
保護具を装着し、ほうきとちりとりでフンを集めます。乾燥したフンが舞わないよう、軽く消毒液を吹きかけてから掃除を始めましょう。集めたフンはビニール袋に入れ、しっかりと口を縛ってください。
フンがあった場所には病原菌やウイルスが残っている可能性があるため、漂白剤やアルコール消毒液を使い、雑巾でしっかり拭き取ってください。
再発防止のため、コウモリの侵入経路を塞ぎます。1cm程度の隙間からでも侵入するため、屋根や換気口、配管の隙間をパテや金属製のネットで塞ぎましょう。忌避剤を使ってコウモリを寄せ付けないことも有効です。
使用したほうき、ちりとり、保護具などは病原菌やウイルスが付着している場合があるため、ゴミ袋にまとめてしっかりと口を塞ぎ、処分しましょう。
コウモリが再び家に侵入するのを防ぐためには、以下の対策が有効です。
コウモリは1cmの隙間でも侵入できますので、屋根や換気口、配管の隙間を細かく点検し、パテや金属製のネットでしっかりと塞ぎましょう。また、窓や扉の隙間も注意深くチェックし、必要に応じて隙間テープを使用してください。
コウモリが好む環境を整えないようにしましょう。屋根裏や天井裏などの暗くて狭い場所を定期的にチェックし、掃除や整理を行うことが大切です。コウモリが住みにくい環境を作ることで、侵入を未然に防ぐことができます。
コウモリが嫌がる臭いを発生させる忌避剤を使用するのも効果的です。市販のコウモリ忌避剤を適切に使用し、コウモリが近づかないようにしましょう。定期的に忌避剤を交換することで効果を維持できます。
自分で対策を行っても効果が見られない場合は、害獣駆除の専門業者に相談することをおすすめします。専門業者は適切な知識と技術を持っており、効果的な対策を提案してくれます。
コウモリのフンを見かけたら、すぐに対策を講じることが大切です。放置すると、健康被害や住宅の損傷など、さまざまな問題を引き起こします。適切な処理方法を実施し、コウモリの侵入を防ぐことで、安心して暮らせる環境を維持しましょう。
コウモリのフンは見た目や臭いだけでなく、病気の原因にもなり得るため、発見したら早急に対処することが必要です。適切な保護具を使用してフンを処理し、侵入経路を塞ぐことで再発を防ぎます。また、コウモリが寄り付きにくい環境を整えることも重要です。専門業者への相談も検討し、効果的な対策を取りましょう。安心で快適な住環境を守るため、早めの対策を心掛けてください。