
天井裏の「カリカリ」「コトコト」という異音は、最も多い原因がネズミ、次点でイタチ・テンなどの小〜中型哺乳類です。
ただし“音だけ”で断定するのは危険で、時間帯・音の重さ・移動の仕方・フン・ニオイ・断熱材の乱れをセットで確認すると判定精度が一気に上がります。
天井裏の害獣は放置すると、配線の咬害・断熱材の破損・悪臭・ダニ/ノミの発生につながることがあるため、「音が続く段階」で早めに原因を絞り込むのが最もコスパの良い対策です。
次のうち2つ以上当てはまるなら、天井裏に動物がいる可能性が高い状態です。
夜〜明け方に異音が集中する
音が2〜3日で終わらず1週間以上続く
点検口周辺で断熱材が踏み荒らされている
天井や壁の近くで獣臭・尿臭がする
室内側(押し入れ・天袋周辺)に小さなフンが落ちている
以前より虫(ダニ様の小さな黒点)が増えた
軽く乾いた“カリカリ/カサカサ/サササ”
短い距離を素早く往復するように聞こえる
ときどきかじる音が混じる
夜間にピークが来やすい
ネズミは体重が軽く、小回りの効く動き方をします。
断熱材の上を走ると、**硬い床の足音というより“紙を擦るような音”**に聞こえることもあります。
“コトッ/ドタッ/トン”と一段重い
走るより歩く・飛び降りるような単発音
音が出る範囲が比較的広い
夜間〜早朝に活動するが、状況によって昼も動く
イタチはネズミより体が大きく、屋根裏を“生活空間”として使うと、踏み荒らしや獣道ができやすいのが特徴です。
ネズミ:米粒〜小豆くらいの細長い黒〜茶色
イタチ:ネズミより太めでねじれやすい。毛や骨片が混じることがある
※見た目だけで不安な場合は、“落ちている位置”も重要です。
ネズミは壁際や配管/梁沿いに連続して落ちることが多く、イタチは通り道の要所にまとまる傾向があります。
ネズミ:局所的・細かい乱れ、かじり跡
イタチ:広範囲に踏み荒らす、通路がはっきり
断熱材が大きくめくれていたり、同じ方向に寝ている場合は、体の大きい動物が繰り返し通った可能性があります。
天井裏に入るルートは、屋根そのものより外壁・通気・配管の取り合い部に集中します。
屋根と外壁の隙間
軒下の破損
通気口/換気口
雨樋の裏側
エアコン配管穴
太陽光パネル周辺(隙間や鳥害を起点にする例)
「新築だから大丈夫」と思われがちですが、わずかな施工隙間や外構の形状がきっかけで侵入するケースは珍しくありません。
安全第一で、できる範囲の確認だけ行いましょう。
音の時間帯と位置をメモ
点検口があれば懐中電灯で
断熱材の乱れ
フン
足跡(黒い筋状)
をチェック
家の外周を一周して
通気口
配管周り
破損部
を目視
可能ならスマホで録音しておくと、業者診断が速くなります。
中に動物がいる状態で塞ぐと、
閉じ込め→暴れる→室内側へ移動や、天井裏で死亡→悪臭につながる恐れがあります。
ネズミで特に多い失敗がこれです。
天井裏で死骸化すると、臭い・ウジ・ハエ・二次感染の原因になります。
一時的に静かになっても、根本解決にはならず行動範囲が変わるだけのことが多いです。
最も再発を減らせる基本フローは次の通りです。
調査(音/痕跡/侵入口の特定)
追い出し・捕獲などの適切処置
清掃・消毒
侵入口の封鎖
再発防止の点検
順番を守るだけで、同じ費用でも成果が大きく変わります。
音が1週間以上続く
フンが確認できる
獣臭や尿臭がある
断熱材の破損が疑われる
高所作業が必要
小さな子ども・高齢者がいる
天井裏の害獣は、再発防止まで含めて施工品質が差になりやすい領域です。
“追い出しだけ”で終わらせず、封鎖と清掃まで一括でできる体制を選ぶのが安心です。
A. ネズミでも昼に動くことはあります。巣が完成して個体数が増えている場合や、室内に誘引源が多い場合は活動が拡大します。
A. あります。イタチがネズミを追って侵入するケースもあり、音が複数タイプ混ざることがあります。
A. 変わります。繁殖期・気温・餌の状況で活動時間がズレるため、春〜秋は特に相談が増えやすい傾向です。
天井裏の「カリカリ/コトコト」は、
ネズミ優勢→イタチなど中型が続くという順で疑うのが合理的です。
ただし確定の決め手は、音+痕跡+侵入口の三点セット。
早期に正しく切り分け、追い出し→清掃→封鎖まで一気に行うことが、最短で被害と費用を抑える近道です。